編集 (財)機能水研究振興財団学術選考委員会
編集協力 ウォーター研究会
機能水医療研究会
日本口腔機能水学会
関西ウォーター研究会
強電解水企業協議会
アルカリイオン整水器検討委員会
アルカリイオン整水器協議会
発  行 (財)機能水研究振興財団

冊子名 電解水ガイド
代 金 会 員 2,100円
非会員 3,150円
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はじめに
目次

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はじめに

 20世紀は大きな変革の世紀でした。第二次世界大戦後民主主義国家として生まれ変わった日本は、科学技術立国を標榜して立ち上がり、世界から奇跡といわれた高度経済成長を遂げ、今では国際社会の中にあって科学技術の高度に発達した先進国として高く評価されています。我が国から産み出された各種の製品は、実に多様な分野において世界中で使われ、社会の発展に貢献し、個人生活へ豊かさをもたらしてきました。電解水も日本独自に開発された発明のひとつです。我が国では医療・食品・農水・公衆衛生など健康に関係する多くの分野において利用されてきましたが、人にも環境にもやさしく効果的なものが求められる21世紀において世界的貢献が期待される大きな可能性を秘めています。
 電解水とはカルシウムあるいは食塩などが希薄に溶解した水溶液を直流電気分解することによって有用な機能を獲得した水溶液のことを指しています。最初に登場した電解水はアルカリイオン水で、1965年のことでしたが、時を経て、1980年代後半に殺菌力をもつ強酸性電解水が開発されました。その頃は、すでに健康や環境問題に対する国民の意識が高まっており、その一方で、後に新興・再興感染症と呼ばれるエイズやMRSAが社会問題化し始めた時代でした。そのような時代の流れの中で迎えた90年代初めにアルカリイオン水も強酸性電解水も驚異の水としてマスコミにより紹介され、一大ブームが起きました。しかしながら当時は、これらの電解水の効果に関する科学的検証が不十分で、科学的に通用しないことがかなりまかり通っていました。そのため、用語や情報の混乱、誤った知識の流布などが起きてしまい、世の識者から疑問視され、国民生活センターから疑義が出されるといったような事態を招いたりしました。
 電解水の科学的検証が始まったのは、93年に(財)機能水研究振興財団とアルカリイオン整水器検討委員会が発足し、また(株)機能水研究所、ウォーター研究会、機能水医療研究会、歯科領域機能水研究会(現 日本口腔機能水学会)などが相前後して誕生してからのことです。以来今日まで、機能水研究振興財団が毎年開催する機能水シンポジウム(第8回2001年)をはじめ、各研究会等が行うセミナーや学術雑誌などにおいて強酸性電解水、弱酸性電解水(=微酸性電解水)およびアルカリイオン水(飲用アルカリ性電解水)に関する基礎および応用研究の報告・討論が展開され、各種の疑問に応え得る科学的根拠に基づいた情報が蓄積され整備されてきました。
 その結果、アルカリイオン水に関しては、アルカリイオン整水器検討委員会によって効能効果と安全性が確認され、新たな効能も見出されました。強酸性電解水に関しては、手指や内視鏡の洗浄消毒を用途として医療用具の薬事認可を獲得し、微酸性電解水とともに食品添加物として指定される見通しとなりました。今では電解水は全国的に広がり、関西ウォーター研究会、九州機能水研究会、環日本海機能水バイオ研究会、東海機能水利用研究会などが全国各地に誕生し、基礎・応用両面における電解水への取り組みが進んでいます。世界を見渡しても、米国、中国、台湾、韓国などにおいて電解水が広まりつつあります。他方、電解水生成器メーカー側では、アルカリイオン整水器協議会と強電解水企業協議会が発足し、メーカーに共通する課題の解決に取り組んでいます。
 このような発展状況にありますが、使用ガイドラインの策定を始めとして公的な解決や整備が必要なことが依然として多く残されており、今後もいろいろ登場してくることが予想されます。それゆえ、電解水に関する正しい情報・知識の普及を推し進めること並びに今日的ベースラインを整備することが不可欠と考え、また、ネットワークの構築や機能水学会(仮称)設立の気運が高揚しつつある今が好機と判断し、本書を企画しました。電解水の研究者・メーカー・ディーラーはもちろん、一般ユーザー、さらには有識者にとって本書が有益であることを願ってやみません。
 なお、本書の改善を適宜図っていきたいと思います。皆様からの建設的ご意見等をお寄せくださいますようお願い申し上げます。

編集者を代表して 堀田国元(機能水研究振興財団学術選考委員会委員長)


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− 目 次 −

第1部 総論: 電解水の基礎
第1章 機能水
 1. 機能水の定義と電解水
第2章 電解水
 1. 電解水の定義と種類および概要
  1.1. 殺菌性電解水の概要
   1)強酸性電解水
   2)微酸性電解水(=従来の弱酸性電解水)
   3)三室型電解槽でつくられる酸性電解水
   4)二室型二段電解方式による電解水
  1.2. 非殺菌性電解水の概要
   1)アルカリイオン水
   2)強アルカリ性電解水
   3)その他のアルカリ性電解水
  1.3. その他の電解水製造装置
   1)バッチ式有隔膜二室型電解装置
   2)カートリッジ電極式電解装置
   3)海水用電解装置
 2.電解水の生成原理
  2.1. 有隔膜二室型電解槽における電解水の生成
  2.1. 無隔膜一室型電解槽における電解水の生成
  2.3. 有隔膜三室型電解槽における電解水の生成
  2.4. 二室型二段電解方式による電解水の生成
 3.電解水の名称
  3.1. 機能水
  3.2. 電解水
  3.3. 弱電解水と強電解水
  3.4. pH範囲の呼称

第2部 各論 1.アルカリイオン水(飲用アルカリ性電解水)
第1章 アルカリイオン水の科学
 1.アルカリイオン水の定義と呼称
 2.アルカリイオン整水器の類別と種類
 3.アルカリイオン水の生成原理と物理化学的性状
 4.アルカリイオン水の効能効果
 5.アルカリイオン水の効果の要因
 6.アルカリイオン水の安全性
第2章 アルカリイオン整水器とアルカリイオン水の技術
 1.アルカリイオン整水器の安全基準と適用すべき法規及び省令
 2.アルカリイオン整水器の使用上の注意事項
 3.アルカリイオン水の飲用上の注意事項
第3章 アルカリイオン水と社会
 1.アルカリイオン水の生い立ちと現在までの動向
 2.アルカリイオン水整水器の販売倫理
 3.アルカリイオン整水器検討委員会およびアルカリイオン整水器協議会
参考文献

第2部 各論 2.強酸性電解水
第1章 強酸性電解水の科学的基盤
 1. 強酸性電解水とは
 2. 強酸性電解水の性状
 3. 強酸性電解水の生成原理
 4. 強酸性電解水の殺菌ポテンシャル
 5. 強酸性電解水の殺菌要因と殺菌機構
 6. その他の特徴: 安全性(人体毒性・環境毒性)、耐性菌、化学的安定性
第2章 強酸性電解水の有効利用技術
 1. 製造・供給技術
 2. 医療用具承認生成装置に関する情報
  2.1. 機器: 基本構成・構成機器の基準・安全基準
  2.2. 危険情報とその対策
  2.3. 使用上の注意・使用方法・装置の管理
  2.4. 広告宣伝の表現及び表示
  2.5. 薬事法認可(医療用具認可)装置の一覧
  2.6. 強電解水企業協議会会員名簿
 3. 強酸性電解水の用途
 4. 有効利用のための原則
 5. 強酸性電解水使用の手引き
  5.1. 手指消毒
  5.2. 血液透析機
  5.3. 口腔領域
第3章 強酸性電解水をめぐる社会動向
 1. 医療分野
 2. 歯科領域
 3. 食品分野
 4. 農業分野
 5. その他
 6. 参考資料:酸性電解水の食品添加物指定に関する審議

第3部 電解水ネットワーク: 関係諸団体の紹介
参考資料: 第25回医学会総会資料「強酸性電解水およびアルカリイオン水の基礎と有効利用」


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